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2021/04/17

ネズコ食われる

 今、頼まれた土物を仕上げるために場所を借りているのだが、その工房は木造のプレハブっぽい作りで、屋根裏に大きなネズミ一家が住み着いてる。

たまに天井近くの棚を縦横無尽に走り抜けて行ったり、頭上で足音がしたり、埃がハラリと落ちてくるが、こっちに来るわけでもないので、仮暮らしの同居人として、レミーと密かに名付けて、あまり気にせず私は自分の仕事をしている。

今日、また屋根裏でゴトンっと音がして、音がした方へ振り返り棟木の方を見上げたら、今まで見たことなかったホースのようなものが屋根裏からたわんで垂れ下がっていた。

レミーが走り回って配線の束でも落としちゃったのかなと思って、ロクロの続きをしていた。

あの落としたホースはレミーが綱引きみたいに引き上げないとそのままになるなぁ、など、ロクロをしながら呑気に考えていた。

すると今度は頭上をタタタッと走り抜ける音とともに、後ろで何かがポトっと落ちてきた音がした。何事かと振り返ると、天井裏の断熱材の小さなカケラと共に5cmくらいの明らかに子供のネズミが床に着地し、閉まっているドアの方へ必死に逃げていった。

さすがに、3mくらいの高さから落下してきたので、びっくりしたが、愛らしい姿だったので、
「ネズ子や、どうした? 外に出たいのか?」と話しかけながら、ドアを開けてやるが、ネズ子は動揺しすぎて、外とは逆方向の物陰へ走り去っていった。

ネズ子が落ちてきた棟木のあたりの隙間の暗がりを見上げると、隙間から白い三角の喉元みたいなのが見えたので、落下した子供をレミーが心配してみているのかな…とか考えていた。

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その後、また気にせず作業していると、ネズ子は動揺しすぎて何度か床を走り過ぎ、その度にこちらも多少驚くものの「ネズ子は、上に戻れないのか?」など一人で話しかけていた。

そのうち、上の方に上がっていく音がして、ネズ子は屋根裏に戻れたのか、と安心していたら。

また、天井でタタタタッと走る音がして、しばらくすると静かになった。

そうか、ネズ子は親元に帰ったんだな。よかったよかったと思ってそのまま1時間くらい過ぎたあたりで、粘土を運びながら、棟木の配線のホースが垂れ下がっていたあたりに何気なく目を移すと、ホースがなくなっていた。
レミーたちが引っ張ったのかなと少し驚いてしばらく見上げていたが、音沙汰もないので、また仕事を続けていた。

だが、ロクロをしながら考えていたが…

ホースだと思っていたものは蛇ではないか…

ネズ子を上から見ていた喉元はその蛇のもので、食われそうになって必死に逃げていたのではないか…

いや、そもそもレミー一家は全員丸呑みされているのではないか…

星の王子さまの冒頭のゾウを飲み込んだウワバミのイラストが思い出された。

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数日経ったが、その後、ネズミを一回も見かけていない。

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家族全員が同じ蛇の中でゆっくり消化されていくのは、不幸中の幸いかもしれない…
…と、思うことにした。


2020/08/25

納涼怪談きもだめし

残暑お見舞い申し上げます。
納涼で怖い話でもしようかと思う。
この話をしてくれた人、もしダメだったら連絡ください。
ってもう書いちゃうけどね。
怖いもの知らずで肝試しが趣味という、私には理解不能な趣味を持つ知人と、ある夏の夕食後に怖かった時の話を聞くことになった。
彼は廃屋から樹海まで様々な場所に肝試しに出かけて行き、本物の死体に遭遇してしまい警察にものすごく怒られたこともある、やんちゃな少年のような悪い成人男性である。
(以下便宜上、彼をTとしておく)
一番怖かったのは、本物の死体を見つけた時だけど…と断った後で、話始めたのだが…
その日も地元の悪友2人(以下KとS)と、有名な心霊スポットに行くことになった。
夜中に待ち合わせをしてバイクで向かった先は、神奈川で有名な、とある廃病院。
割と大きな病院で、廃墟になってから随分とたつので中は荒れていたし、医療ミスで亡くなった患者の霊や自ら命をたったモノの霊などが出るという心霊スポットとしても知られていたが、昼間は悪戯で忍び込む人間もいたらしく、心霊スポットとして相応の雰囲気はあるところだった。
建物付近にそれぞれバイクを停めて、懐中電灯を片手に、壊されてできた抜け穴から敷地内に入った。
Tを含めた3人の内のKだけが、入る前から少し怖がっていたらしいが、やめるそぶりもみせなかったし、せっかく来たので、そのまま3人で入ることにしたらしい。
外の光もわずかしか入ってこない、静かな建物は彼ら以外物音もなく真っ暗だった。
懐中電灯を持って照らす先だけが闇を消しさり、落書きされた壁、壊れた棚や割れた窓などピンポイントに浮かび上がらせるが、それ以外は深い闇の中だったし、懐中電灯の光のコントラストで余計にすぐ先の闇が真っ黒に見えるようで、その中に大きな何か潜んでいる気さえするのだった。
Tとしては肝試しは慣れていたし、Kのこともあったので、3人で話しながら奥へと進んでいった。彼らの話し声以外は、割れたガラスや砂利を踏む自らの足音だけが、壁伝いの小さな反響とともに真っ暗な闇に吸い込まれていった。
そして、口をつぐみ立ち止まると、その静けさに別の足音が聞こえてくるような錯覚さえした。
いくらか進んだところで、TとSが先頭になり、少し怖がっていたのでKはそのすぐ後ろを歩く感じの配置になっていた。
そして、しばらくすると、いつの間にかKが会話に入ってきていないことに気づいた。
「おい、K、大丈夫か?」
と立ち止まり振り向くと、Kは俯いてガタガタ震えていた。
先ほどまでの様子とあまりに違うので、冗談だと思って、
「何だよ、脅かすなよ。」
と笑いながらKに懐中電灯を向けると、
俯いた顔から覗く額にびっしりと汗をかいていた、尋常じゃないと気づいたTとSは、
「おい、本当に大丈夫か?」
とガタガタ震える肩を掴むと、Kがそろそろと汗だくの顔を上げた…

ここでTは、私に向かってこんなことを言った。
あのさ…よくホラー映画で白目部分が無くて目が真っ黒の黒目だけにする特殊メイクあるでしょ、
あれって、本当に起こるんだよね…
目が充血しすぎるとさ、本当に全部黒目に見えるんだよ…

懐中電灯の先でガタガタ震えながら脂汗を流すKの顔は血の気がなく蒼白で、目はまさに黒目だけの目をしていた。
助けて…
それを見た途端、背筋が凍り、TとSは反射的に悲鳴と共に走り出した。
とにかく、外に出ないと本当にやばい…と思った。
Kが後ろからついて来てるかどうか気にする余裕もなかった。
とにかく闇雲に外を目指した、外への扉を見つけ、慌てて抜けるとそこは病院の小さな裏庭だった。
ずっと後ろの方から、待ってーと、Kの悲痛そうな声が聞こえてきたが、足を止めることができず、裏庭を抜けようとした瞬間、
行く先を遮るように目の前に白いモノがスーッと現れた。
白い服を着た髪の長い女だった、ここまではっきりと見えたことはなかった
あまりの恐怖に、女をしっかり見ることもできず、とにかくここはやばい…と反射的に踵を返し、裏庭を抜け入ってきた場所へと、とにかく走った。
敷地を抜けて停めてあるバイクのところまでいく。
敷地を出たことでやっと少し冷静になり、周りを見るとSもちょうど走り出てバイクのところまでたどり着く。
Kは…?
Kのバイクはそのままである。
とりあえず、敷地から離れなければという恐怖と危機意識と、Kを置いてきてしまったことへの罪悪感と心配とで、すぐ逃げることができる位置で、尚且つ敷地の入り口が見わたせるところまでバイクに乗って少し距離を取ることにした。
しばらくすると、もつれるような足取りで、Kが出てくるのがわかった。
ホッとして、2人でKを迎えに行こうとした。
だが、遠目から見ても明らかに足取りがおかしかった。
よろよろと、そしてつんのめりそうになり立ち止まる。
やっとのことでKは自分のバイクまでたどり着き、そして先に出たTとSを探すわけでも無く、バイクに乗ろうとして、ヨロヨロとして倒れ、起き上がり、また乗ろうとして倒れを繰り返していた。
まるでバイクの乗り方を忘れた様に見え、その光景はとても異様に見えた。
TもSも、その不気味な光景に近づくこともできず、その場からKの名を大きな声で呼ぶが、Kは上の空でこちらを見ようともせず、初めてバイクに乗る時みたいに乗り方の練習をしている様だった。
そして、バイクにまともに乗れる様になると、そのまま2人に声もかけずに走り去ってしまった。
TもSも、異様な光景を目の当たりにしつつも受け入れられず、現実的な理由として、Kは自分たちに怒って帰ってしまったのではないかと思い込もうとした。
翌日、Tの元に電話がかかってきた。
相手はKの母親だった。
Kの母「昨日、何かあったの?」
T「…Kが、どうかしましたか?」
Kの母「昨日帰ってきてから、なんだかおかしい気がして。。ま、でももともと変わったところあるから、気のせいかもしれないけど」
と冗談めかしく言っていたが、明らかに声は狼狽している様子だった。
数日して、TはSを誘ってKの様子を見に行くことにした、
Kは目の下のクマ以外は、怒っている様子もなく別段いつもと変わらない様だったが、会話の途中で時々上の空になる時があった。
長居する気も起きなく、しばらくしてから、いとまを告げると、
家の外で、Kの母親に呼び止められた、そして、言いにくそうにしながら、
「あの日以来少し様子がおかしくて…」と、様子がおかしいということ以外は具体的な話は明らかに言い淀んでいたため、聞くのも怖くてそのまま流してしまった。
「それに、すごくお腹が空くみたいで、ものすごく食べる様になったの…」
夜中に物音で気づくと、真っ暗な台所で、何か食べている時があるとのことだった…

2020/07/13

“Elementary, my dear Watson.(初歩的なことだよ、ワトソン君)”


ダウントン・アビーを見ていたが、面白いけど字幕だとなかなか仕事にならないので、保留にして、前から気になっていたエレメンタリーの吹き替えを見始めたら、思った以上に面白い。

シャーロキアンではないが、シャーロックホームズに幼少期から強い思い入れがあり、妙な嗜好の元凶にもなっているため、ジェレミー・ブレットとベネディクト・カンバーバッチは大変気に入っているが(作品としても大好き)、ロバート・ダウニー・Jrは全く見る気もおきなかった。

ましてや今回は、舞台がNYで、ホームズは見た目の精悍さに欠けていて…で、ワトソンが女性?チャーリーズ・エンジェルではなくて?という不安要素がてんこ盛り…

で、見始めたけど、これが結構面白い。
ちょこちょこ原作ネタが出てくるが、シャーロックホームズという設定はとりあえず無視して見て、たまに思い出すくらいが、私は楽しめる。

ちなみに、このホームズは、ジョニー・リー・ミラー(トレイン・スポッティングのシックボーイ)!ホームズのイメージではないが…気に入っている上記の2名はアンドロイド的だが、彼のホームズは一番人間的な気がする。

ホームズの変人ぶりはお家芸だが、このドラマでのワトソンとの関係性が今までない感じで、変化していく過程もすごく良い。男女なのにSherlockよりもさばけた関係なのも面白い。ま、まだシーズン1しか見てないのだけど。(各シーズン約24話でシーズン7まで)

それに、原作でも、ジェレミー版ホームズでも、Sherlockでも、レストレード警部率いるスコットランドヤードは、ちょっと情けない感じだが、このドラマのNY市警は、グレッグソン警部もベル刑事もデキる警察として描かれているのも、ポイントが高い。

あと、吹き替え役の声が、みんなとても良い。吹き替えの声優を先に調べてから安心して見始めたのもあるけれど。
ルーシー・リューが、草薙素子の声(田中敦子)なので、画面見てないと、仕事モードでない草薙素子が喋ってる感じに聴こえる。

ちなみに、ゲーム・オブ・スローンズは、シーズン2、3あたりで、脱落した。姉も見ていたらしいが、もっと早くに脱落していた……狼たちはすごく可愛いんだけど…



余談だが、“ワトソン君”って翻訳は、とても良い。
ちょっと小馬鹿にしている感じで“my dear”を使っているのだろうが、翻訳されると“(ワトソン)くん”と、とても親愛を感じる良い愛称表現に聞こえる。

ま、この台詞は有名なのに、コナンドイルの原作には出てこないという、実在しない名台詞らしいです。(映画では使っている)

2020/06/08

猫の恋

85歳になる彼女は、博学で話していると面白く、関心することばかりである。
知り合いが、ブランド仔猫を飼ってすぐに怪我をして入院することになり、その仔猫を数ヶ月預かったそうだ。
仔猫はすくすく育ち、退院した元飼い主はなんとも複雑な気持ちになってしまったらしく、結局預かった彼女がそのまま引き取り飼い主になることになった。
以前も何匹か飼っていたが、ニャーというものなら野良だろうが血統だろうが、同じ猫だと思っていたから、こんな立派な猫は初めて飼ったと笑っていた。
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猫は、彼女の手元に来た時には、すでに避妊されていたらしく、少し残念そうだった。
今、飼い猫や野良猫の去勢避妊が主流であり、各地の猫ボランティアの活動の頑張りもあり、盛りのついた猫の声はおろか、野良猫自体が都内の彼女の近所では見なくなったと話していた。
俳句の初春の季語に、”猫の恋”というのがあるが、それが詠めなくなってしまうね、と笑っていた。
ちょうど、”ほしとんで”という俳句漫画を読んでいたので、”猫の恋”とは面白い季語だと覚えていたが、彼女の何がすごいかって、そういうのがすぐにでてくるところである。
”猫の恋止むとき閨の朧月” 松尾芭蕉
うちの方はまだ野良猫が叫びあっていて、つい先月、野良仔猫を保護したばかりだから、こちとら季語としてまだ使えそうである。
調べると面白いのは、
芭蕉以下の正風の俳人たちに好んで使われていたし、今も割と人気な季語らしいのだが、古くからだとその原形は平安時代にさかのぼるのだとか、
藤原定家に「うらやまし声もをしまずのら猫の心のままに妻こふるかな」(『北条五代記』)という歌があるが、このような卑俗な素材は、雅な和歌、連歌の世界ではあまり取り上げられることはなかった。  
(https://japanknowledge.comより)
野良猫の発情期はいつの世も激しく情熱的だったのだろう。
猫のためとはいえど、約1000年前から続く季節の風物詩がなくなるのは寂しいものである。
猫の発情期というと思い出すのが、萩原朔太郎の詩、
“猫”
まっくろけの猫が二疋
なやましいよるの屋根のうえで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のようなみかづきがかすんでいる。
『おわあ こんばんは』
『おわあ こんばんは』
『おぎゃあ おぎゃあ おぎゃあ』
『おわあ ここの家の主人は病気です』
(萩原朔太郎”猫” 青空文庫より)
表現力たるや…凄すぎる
萩原朔太郎の詩を初めて読んだのは、高校の教科書(“竹”かな)で、あまりの衝撃に頭を抱えたのを覚えている。
なんかもう怪我しそうなほどキリキリと張り詰めた糸みたいに繊細で神経質すぎて、そのうえ凄まじくスタイリッシュで、胃の痛みと共にド野暮な私などが読んではいけない崇高な作品な気がして、完全に気後れしてしまった。
なのに授業では、恐れ多くも彼の詩をアホな中高生に読解させようてしていたのだから…
今でも、この人の詩の格好の良さと繊細さには、気後れしてしまう。
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↑熊谷守一”斑猫”
人の世も猫の世も、いろんな意味で去勢避妊されて、淡白になってしまったのかもしれない。
平安時代の方が、歌を読むかぎり、よほど恋に情熱を注ぐ人生を送っていたのではないかと思う。
むしろ、いのち短しあの時代において恋しかしてないんじゃないかとさえ思う。
今は、それ以外にやることが多すぎるのかもしれない。
“遺傳”
人家は地面にへたばつて
おほきな蜘蛛のやうに眠つてゐる。
さびしいまつ暗な自然の中で
動物は恐れにふるへ
なにかの夢魔におびやかされ
かなしく青ざめて吠えてゐます。
  のをあある とをあある やわあ

もろこしの葉は風に吹かれて
さわさわと闇に鳴つてる。
お聽き! しづかにして
道路の向うで吠えてゐる
あれは犬の遠吠だよ。
  のをあある とをあある やわあ

「犬は病んでゐるの? お母あさん。」
「いいえ子供
犬は飢ゑてゐるのです。」

遠くの空の微光の方から
ふるへる物象のかげの方から
犬はかれらの敵を眺めた
遺傳の 本能の ふるいふるい記憶のはてに
あはれな先祖のすがたをかんじた。

犬のこころは恐れに青ざめ
夜陰の道路にながく吠える。
  のをあある とをあある のをあある やわああ

「犬は病んでゐるの? お母あさん。」
「いいえ子供
犬は飢ゑてゐるのですよ。」
(萩原朔太郎”遺傳” 青空文庫より)
いいえ子供、私が病んでゐるのですよ。


2020/05/16

箱書き

自粛している間に、5月の節句がおわってしまい、
ご注文頂いたので、箱書をしてみた。
すごいかっこいい名前に、大河的な浪漫を感じて、
裏は、花札風に仕上げてみました。
ふりがなって結構必要だと思って。




その間、仔猫を拾うという、謎なイベントに遭遇してしまい、

仔猫の介護をしながら、箱書まではしたが、
てんやわんやのうちに、日にちが経ってしまい、

ピアスの販売サイト作るって息巻いていたのに、このていたらく…

結局いつできるのやら…
既存の販売サイトを使うのが、一番楽だなっていうことだけは、把握しました。




2020/04/27

日本昔話

益子の”もえぎ城内坂店”にGW中(本来は陶器市期間)に置かせてもらうことになっていた
ので、作品を本日送るにあたって、こんな時世だしお店に連絡すると
GW中お休みになるらしい…

でも、送ってくださいとのこと
オンラインとか休業明けに展示することになるかも、と
どちらにしても、うちに置いといても仕方ないので
お店で扱ってくだされば嬉しいので発送する


facebookに骨書き段階をのせていたが
色をのせて、焼き上がりまして
焼成前

焼成後
笠地蔵
焼成前
焼成後

はなさか爺さん

焼成前
焼成後

ぶんぶく茶釜
焼成前
焼成後
サルカニ合戦
焼成前
焼成後
浦島太郎


焼成前
焼成後
こぶとり爺さん
焼成前
焼成後

かぐや姫

焼成前

焼成後

金太郎

焼成前

焼成後

鶴の恩返し
焼成前
焼成後

一寸法師
焼成前

焼成後

桃太郎
“こぶとりじいさん”を漢字変換したら、”小太り爺さん”としか出なくて、悲しくなる…

2020/04/26

納戸色

納戸色(なんどいろ)とは、藍染めの一つで、緑色を帯びた深い青色のことです。赤みの強いものを「縹 (はなだ)」といい、赤みが少なくやや鼠色を帯びた色を「納戸」といいます。別名、「御納戸色」。江戸城内の納戸の垂れ幕やふろしきに用いらてきました。 藍色の濃度により濃い順で、紺、縹、納戸、浅葱 (あさぎ)、甕覗 (かめのぞき)となります。 -読み:なんどいろ-
関連色:紺、縹、浅葱、甕覗
(“伝統色のいろは”より)
私の使う色は大概が”和絵の具”なので名前が、かなり風流なものが多い
しかし、納戸色とは…と、
字面だけだと、完全に色ではなく、家の納戸しか出てこない
テストピースを作るまで想像すらできなかった
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↑焼く前の納戸色の絵の具
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焼成後のテストピース
由来を調べてみたらなるほどと思ったが、関連色にある”甕覗(かめのぞき)”の方がすごい色の名前だなとも思う
大学の特別講義で染織史家の吉岡幸雄先生の授業で手に入れた“日本の色辞典”にも、納戸色について載っていた
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だいぶ前なので、印刷の色は少し変化したかもしれないが、
そこには、
納戸色
わずかに緑味のあるくすんだ青色。江戸時代に生まれた色名と思われ、青系統の色のなかではおおいに流行り、男物の裏地、木綿の風呂敷などに盛んに用いられた。錆納戸、藤納戸、桔梗納戸、鉄納戸、納戸茶、納戸鼠など、こじつけと思われる色名も生まれるほどもてはやされた。
名前の由来には諸説ある。一に納戸(物置)の暗がりをあらわすような色。二に納戸の入口にかける垂れ幕の色によく用いられたため。三に将軍の金銀や衣服、調度の出納を担当した御納戸方(役)の制服の色であったから。いずれも定かではない。
(吉岡幸雄”日本の色辞典”の納戸色より)
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私のよく使う大好きな色に”ドンロク”という色がある
下のキリンの背中に使っている色、少し納戸色に似ているのだが
もう少し青鈍色味が強いかな
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はじめ、”ドンロク”という音に、完全に日本昔話に出てくる、髭の濃いどんくさそうな村人をイメージしていた
↓こんな感じ
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こんな男性を想像しながらいつも使っていたが、
最近、漢字を知って、なんて美しいのかと驚いた
“曇緑(どんろく)”
完全に源氏物語に出てくる高貴なイケメンの殿にモデルチェンジした
しかし、色辞典にもネットにも載っていないので、由来はわからないのだが…
日本の色名は、本当に面白く、また風流である
ちなみに、落語の”出来心”に出てくる”花色木綿”
小三治さんの落語を聞いたとき、完全に小花柄の木綿生地を想像していた
花色とは、納戸色の解説にも出てきている縹色(はなだいろ)のこと
“縹”を”花田”とも当て字で記され、そこから”花色”に略され、初夏に咲く月草(露草)で色を染めたことに由来するとする説があるらしい
ちなみに、”縹”という漢字は、色の意味の他に、”遠い。はるかな。”という意味があります
本当に綺麗な言葉だな