2022/07/21

アマプラ視聴覚書4

 邦画は今までほぼ見なかったけど、ちょっと必要に迫られて

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#鍵泥棒のメソッド 
#アフタースクール 
内田けんじ監督作品。1本観て面白かったから、2本目観て、なんかこの監督の傾向がわかった気がした。こういうのは嫌いじゃない。ミスリードサスペンスコメディで、最後は心がほんわかする。

#キャラクター 
漫画家が主人公なのだが、その漫画の画力がとにかくすごい、鑑賞後に誰が描いていたのか調べてしまった。この漫画が実際あったら読みたいなって思ったら、この映画のコミカライズの漫画家は違う人で、嘘だろってくらい全く表紙の絵が好みじゃなかった…内容はそこはかとなく90年代ドラマを感じたけど、刑事とか犯人の描き方かな…なのでなんだか既視感がある

#チームバチスタの栄光  
#ジェネラルルージュの凱旋  
海堂尊原作の映画。ドラマと原作は未読未視聴。
竹内結子が綺麗すぎて、あぁこんな美しい人はもう居ないのか…と見終わった後にすごく悲しくなる。内容は、医療サスペンスでバディモノとしてのキャラクター性が良い感じに強く出ているので面白い。

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#容疑者xの献身  
#真夏の方程式  
ガリレオシリーズのドラマと原作は未読未視聴。東野圭吾ってこういう結末(泣かせるミステリー系)をよく描くイメージ。泣かせにかかるベタな展開にくどさがある。
堤真一の演技が良い…そして顔が松坂桃李とすごく似ていることに驚く…親子か

#祈りの幕が下りる時 
印象は上記と全く同様、相変わらずの東野圭吾節。新参者シリーズは、#麒麟の翼 だけは見たことあったけど、覚えておらず。
ガリレオも新参者もバディモノなんだろうけど、キャラクターがストーリー展開同様に臭く作りすぎててあまり好みではないんだよな…

#22年目の告白私が殺人犯です  
韓国映画のリメイクなのか。前半部分は、面白かったな。

#デトロイトメタルシティ  
漫画原作。カジヒデキが懐かしすぎて、びっくりした。そして、これメタルじゃないよね。
馬鹿っぽい映画で面白かった。

#帝一の國  
漫画原作。それに尽きる。
漫画原作の映画って頭が悪くなりそうなものが多いイメージだけど、大真面目に馬鹿を演じているのは、たまに見る分には面白いのかも。

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#百円の恋 
良かった。邦画ってこの感じだな。安藤さくらの役作りが本当にすごい。クソみたいな人いっぱい出てくるけど、人間味があって面白い。なんかグッとくる。

#閉鎖病棟それぞれの朝  
これはきっと結構昔の閉鎖病棟の描写なんだろうなと思う、割とゆるい感じだし。なんか色々しんどいけど、いい映画だった。彼らの取り巻く環境とかも含めて。

#先生隣に座っていただけませんか  
これもなんか面白かった。サクッと見れる。夫婦で漫画家で片方売れっ子でもう片方スランプって一番辛い…よく病まないな…ある意味病んでるけど。

#永遠の0  
原作の小説は未読。太平洋戦争の映画はしんどいし、思うところもあるけど、戦中戦後とそれに続く現代を描いているところが、ただの歴史上の話ではなく自分の家族の延長線上に戦争が存在していたとわかるストーリーなのが良い。

#ファンシー 
アマプラの感想に、令和の現代に今この映画を撮る?ってあって、本当それ。2020年公開映画。昭和的で不条理すぎて、なんだこれと思ったら、漫画原作(しかも短編エロ?漫画)らしい。で、詩人のペンギン役となっている窪田正孝は、原作だと本当にペンギンなんだということにエンドロールの原作の絵で衝撃を受ける…謎すぎる。永瀬正敏は画面からタバコの匂いが漂ってくる

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#アイネクライネナハトムジーク 
伊坂幸太郎原作で未読。完全に伊坂っぽい群像劇。この人の作品は映像や漫画に向いている気がする。多分原作のが面白いんだろうけど、映画も悪くないと思う。

#殿利息でござる
完全なコメディだろうと思ったら、良い話系。そして羽生結弦が仙台藩の殿様役で出てきてびっくりしてたら、その日、記者会見していた。

#あやしい彼女  
韓国映画のリメイク。タイトルが単にバンドの名前からだけなのか。自分にはまったくハマらず。

#団地 
星新一っぽい。そして出ている役者がとても良い。藤山直美がスーパーの裏でエアレジ打ちやってる姿が心にグッとくる。面白い。

#新聞記者 
これは…なんかモヤモヤするな。なんで現実とフィクションを混ぜるんだろう…混乱するし、プロパガンダだよ。劇中の討論テレビ番組も本当に不快でしかない、なんでこの人たち出した?って思う。映像も演技も題材も悪くないと思うのに、モヤモヤして不快感のみが残る。現実とごちゃ混ぜにすることで、ただの陰謀論者の主張を聞かされてる感じがする。韓国人俳優のシム・ウンギョンをw主演にしてるけど、彼女は綺麗だし演技もとても上手いのだけど、彼女が日本の政治部の新聞記者という配役である必要性が全くの皆無で、違和感しかなかった。楽しみにしていただけに、すごい勿体無い映画。

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2022/07/05

飼い主を食べる


 「20匹のネコ、亡くなったブリーダーを食べて2週間を生き延びる」というニュースを先月見かけて、一度でも人を食べるとまた食べたくなるのかなと、心に引っかかっていた。

今、読んでいる本に中国の農村部の小さな村でひどい飢餓に襲われて、愛しい妹を食べざるを得なかった男の業の話が出ていた。その男はその後、普通の食事をいくら食べても空腹が満たされることはなく、妹の肉の味が忘れられなかったという。

犬や猫などが死んでしまった飼い主を食べるという行為に対して、これといって不快感はなく、自然の摂理として真っ当であると思うし、それで生き延びられるのならば、そうするべきだと思う。
しかし、もし、その経験により人間の味が忘れられないのであれば、その動物たちは不幸になってしまうのではないかと思った。
そしてほとんどの場合、人を食べてしまったペットは殺されてしまう気がする。

ちなみに冒頭のニュースの20匹のメインクーン(大きな猫種)は、里親たちに引き取られたらしいので、ホッとした。

そんなわけで気になって調べていたのだが、
死んだ飼い主を食べるという行為自体が、生存のための自然の摂理が理由だけではないということがわかった。(冒頭のニュースは異なるかもしれないが)

不慮の事故により孤独死した飼い主を食べるという事例は、世界中で起きていて珍しくもないそうである。

「イヌやネコはなぜ死んだ飼い主を食べるのか 80件を超える事例から傾向と対策を探る」という2017年のナショジオの記事によれば、
基本的に飼い主の死体を食べてしまう事例で野生動物の食肉とは異なる点が
①顔(もしくは手)を中心に食べられている
→野生動物の場合、頭部よりも体や内臓を先に食べる
②死んで一日以内(1時間以内の場合もあり)に食べられている
→猫の場合は、死体食はフレッシュな肉よりは腐りかけが好みらしく、本格的に腐敗する手前までらしい。「ネコには『お気に入りの死体』があることが判明」という米の死体農場での猫の記事が面白かった。英語の方は、好んで食した部位の記述あり。
③空腹時に限らず、他に食べられる自分の餌が別にあったとしても起こる
→餌にはいっさい手をつけていない場合もある
④生前の飼い主との関係は良好であったケースが多い
→決して、虐待を受けていた腹いせではない。

上記のことによる結論が、
飼い主の死体を食べるという行為は、意識のない飼い主を助けようと思って、舐めたり齧ったり叩いたりしていても一向に起きないから、パニックになって食べてしまうということではないかとされている。
なんと悲しくも愛おしい行為である。

しかし、上記の死体農場での猫の記述で思ったけど、猫は、多分普通に食欲を満たすために飼い主の死体を食すだけな気がした。

あと、どこかの記事で見たけど、ゴールデンハムスターの飼い主の死体の活用法がなかなか凄まじかった…のでここでは割愛する。

実際のところは猫や犬に聞いてみないとわからないけれど、
私の中では、顔や手は、犬や猫たちにとって飼い主の象徴でもあると思う。
撫でられたり、いつも注目しているのも顔と手である。顔と手と声と匂いで多分人間を判断していると思うから、その最も愛する部位を自分の血肉にしたいと思ったのではないかと考えた。飼い主の死体を食べる行為は、肉食動物の究極の愛情表現ではないかと私は思っているんだけどな。

チベットやモンゴルの遊牧民族の鳥葬じゃないけど、我が死体を次の生き物の血肉とし生かせるのならば、こんな究極のSDGsってないと思うけどな。
(内容はともかくも、SDGsって言葉がなんか気に障る昭和な人間ですが…)

しかし、それにより彼らが殺されてしまうのは、かわいそうだから、
やっぱり野生動物以外に人の肉を食わせてはいけないですね。

なんにせよ、孤独死しないようにだけ気をつけます。