2018/01/25

山形で、また少し作品を取扱ってもらいます。


東北芸術工科大学の卒業制作展に合わせて
また、
学生会館1階 TUAD STORE
で、作品を一部取扱ってくださるそうです。


会期:2018年2月6日(火)~2月12日(月・祝)


雪深いとは思いますが、卒業制作展をお越しくださった際にでも、
ご興味あればお立ち寄りください。


2018/01/13

西川くんがっ!!

あの、ほんと、勝手になんですが、
個人的にとても嬉しかったので、
なんの足しにもならないけど、ここで宣伝します
嫌がるかな…

我らが西川くんが、
今回、アニメ”宝石の国”のコンセプトアートを手がけていたのだけど、
毎話エンドカードは、全部彼の作品でした
https://matome.naver.jp/m/odai/2150865104184140701
まとめサイトがあったので
これ、全部手描きですよ。て・が・き!!

その、宝石の国コンセプトアート集が出るのです!(インタビュー付き)
リンク先↓
https://orangecg-store.net/items/5a34ff37f22a5b4fb4000d65

しかも、有楽町マルイで宝石の国展やるのです
彼の原画もでるみたい
イベントのリンク先↓
https://www.0101.co.jp/smp/403/info/?contents_id=5224

本当に彼には迷惑だと思うけど、
私、いつも西川くんのことをどこに行っても自慢にしている 笑
我が物顔でごめんよ、西川くん


大概、彼が関わっているアニメは、知る限りは映画も見に行く
陰ながら、ほそぼそと応援している

彼は、大学の同期なんです
近年は、お母さんにお会いする機会があったのだけれど、
私の携帯が壊れてすべての連絡先が消えたから、
仕事を邪魔するメールもできないんだけどね

元ジブリで、他のアニメ会社も経て、
今はフリーで色んな作品に携わっているみたいです
作品見るといつもドキドキする
背景がすさまじく綺麗な作品ばかりです
才能もだけど、努力もすごくて、それも知ってるから、とても尊敬している

ますます活躍していくんだろうな、すごいなぁ

それぞれのジャンルで周りで活躍している人は他にもいるのだけど、
彼の活躍がやたらと嬉しいのは、なんでだろうと考えていて、

同じクラスだったことや、アニメーションが好きなのもあるが、
やはり努力と共に色んな人の才能が合わさって1つの作品ができ、
顔も知らない老若男女たくさんの人を感動させれられるからかなと思う

なんとなく画家や陶芸家とは、別次元のものに感じる

しかも、顔や名前が出ないクリエイターだからかな
アニメだからっていうのもあるけれど、基本は制作側は作品のエンドロールにのるだけ、
今や美術監督とかになるから名前や顔はでるかもしれないけれど、
原作者やキャラクターデザイン、監督などに比べると、あまり前に出てくることもない
背景となると、よほど好きな人しか情報を知り得なかったりする

でも、チームで作りあげる1つの作品の中で、
その人にしかできない仕事だったりするんだから、
純粋にすごいかっこいいんだよな

ただ、肉体労働だから、身体だけは、本当に気をつけてほしい…

単なるファン目線で、すみません 笑

職業に貴賎はないとは言うけれど、
偉大な科学者でも、人を救う聖職者でも、偉いという大臣でもなく、
私のごく個人的えこ贔屓は、
独創的な未知の世界を創り、国を超えて沢山の人を感動させれる職業に、
ひとつ抜けた尊敬と感謝を覚える

でもやっぱりこの思い入れは、単純に
失敗した窯出しの時の記憶のせいかもしれない…
本人は忘れていると思うが…

2018/01/05

日根さん。

“ 生きることだけが、大事である、ということ。たったこれだけのことが、わかっていない。本当は、分るとか、分らんという問題じゃない。生きるか、死ぬか、二つしか、ありやせぬ。おまけに、死ぬ方は、たゞなくなるだけで、何もないだけのことじゃないか。生きてみせ、やりぬいてみせ、戦いぬいてみなければならぬ。いつでも、死ねる。そんな、つまらんことをやるな。いつでも出来ることなんか、やるもんじゃないよ。”
(坂口安吾”不良少年とキリスト”より)


いま、日根さんという方が朗読して下さっているものをYouTubeで聴きながら仕事をしている

日根さんは、青空文庫(著作権が切れた本)の朗読をアップしてくれている方で、
声が良い上に、朗読が上手く、とても聴きやすい
読み方に少し癖があるのだが、それが味で、妙にクセになってしまった
本当に素晴らしくて、とても有難い。

日根さん、ありがとうございます!
(全然面識がない方だけど…感謝)

そこに、坂口安吾の”不良少年とキリスト”があったので聞いていたのだが
タイトルから小説と思いきや、太宰治の追悼文だった

これは、良い

フツカヨイ”のような文章からは、あまりに溢れ出る太宰に対する愛情がダクダクと伝わってきて、それ故の自死へのやるせなさから、もうひどく腹を立てていて、感情の筆圧が胸を締め付けてくる

何回も聞いてしまう

安吾もまた、これを書いた時、
太宰の死で、さらに酷くなったヒロポンやゼドリン中毒で酩酊状態だったのかもしれない
(※ヒロポン・ゼドリン=戦中戦後に普通に売られていた覚醒剤。当時の扱いは今のリポDやチオビタみたい感じだが、成分はメタンフェタミンやアンフェタミンなので完全な覚醒剤)


去年、80年前にかかれた吉野源三郎の”君たちはどう生きるのか”が話題になっていたらしい
本屋で平積みされているのを見てビックリした

この本は、5、6年前にたまたま読んでいて、ブログに感想を書いていた
(『コペル君と』←ご興味あれば、どうぞ)

この時は、一緒に読んでいた梨木さんの本が個人的に衝撃的すぎて、なんとなく印象が薄い…
だが、浦川くんの油揚げの場面だけは、家の造りまでやたら詳細に覚えていて、
あの場面は、なんの本だったかな…と時々考えていたので、タイトルを見たときに、思い出せて年末にスッキリした

名著ではあるが、なぜこのタイミングで話題になりベストセラーになるのか理由はわからないのだけど…(テレビとか著名人の影響かな?漫画も出たから?)

皮肉を言えば、本の内容が内容だけに、マスコミ(?)に扇動されてベストセラーになるところが、なんとも悲しい人の性である…

そして、読み終わった時点で、自分が扇動されていたことに気づいて、理由や目的を考えたくなれば、読者として正解なのかな?笑

ちょっと意地が悪かったか…

戦後に出た坂口安吾の”堕落論”も、短いが、この本と同じようなことを書いている

“生きよ堕ちよ、その正当な手順の外に、真に人間を救い得る便利な近道が有りうるだろうか。”(“堕落論”より)

“堕落論”にしても、”君たちはどう生きるか”にしても、普遍的金言ではあるが、戦争を生きたあの世相ありきのところもあると思う

いまの日本にいる”僕たち”には、
どう生きるか、という、人としての生き方の指南よりも、
生きてやろうじゃないか!、という根本的な意志の部分が必要な気もする

だから、

“歯がいてぇーんだよ、コンチクショウ!”
(意訳「なんで本当に死にやがったんだよ、オオバカヤロー!」)

と、友人の死を悼む皮肉屋の愛情溢れた言葉の方が余程胸にくると思うのだけど


冒頭の部分だけ読むと、坂口安吾は強い人だと思うかもしれないけれど、
優しいし弱かったと思う
というより、もう生き方がめちゃくちゃだった。
あの頃の世相や文士がそうだと言えばそれまでだが、
安吾はゼドリンやアドルム(強力な睡眠剤)の過剰摂取や酒と薬の飲み合わせの中毒で何度も生死をさまよっている
ただ彼の場合は、死のうとしてではなくて、生きようとしてそうなっている感じなのだけど…

安吾巷談の”麻薬 自殺 宗教”という、ひどいジャンキーエッセイを読むと、『ダメ!ゼッタイ!』の人たちが発狂するだろうな…
ま、すごいことにネット上で、今や誰もが読めるのだけど…そして、残念なことに(?)すごく面白い

以前、バンクーバーのホームレスにちなんでドラッグについて少し書いたが、
(『ここにいることを考えてみる(vol.13)』←ご興味あれば、どうぞ)
(http://fukuchiayako.blogspot.jp/2014/10/vol13.html?m=1)
シドビシャスに憧れてジャンキーになった人のように、私の場合は、中学生の時に安吾を読まなくて本当によかったと心から思う。

その頃、”トレインスポッティング”は観ていても、映画にハマるキッカケにはなったが、ドラッグに興味がいかなかったのは、簡単に言うと、たぶんファッション”と生き様”の違いだと思う

ま、坂口安吾の作品が教科書にのることは、ないだろうしな
そろそろロクな人間”の諦めもついたし、時間ができたら、まとめてエッセイ読もうかな


“然し、生きていると、疲れるね。かく言う私も、時に、無に帰そうと思う時が、あるですよ。戦いぬく、言うは易く、疲れるね。然し、度胸は、きめている。是が非でも、生きる時間を、生きぬくよ。そして、戦うよ。決して、負けぬ。負けぬとは、戦う、ということです。それ以外に、勝負など、ありやせぬ。戦っていれば、負けないのです。決して、勝てないのです。人間は、決して、勝ちません。たゞ、負けないのだ。
 勝とうなんて、思っちゃ、いけない。勝てる筈が、ないじゃないか。誰に、何者に、勝つつもりなんだ。”
(坂口安吾”不良少年とキリスト”より)

話は戻るが、
日根さんは、吉川英治の三国志も朗読してくださっている
三国志だけで総時間120時間くらい!
本当に素晴らしいですね
ちなみに、現在は私は、臣道の巻に入るところまで聞いたので、約30時間は聞き終わった感じかな
見開きが漢字の羅列であろうに、本当に大変だったと思う

私みたいな非頭脳労働の生産者にとっては、日根さんという存在を見つけた時のトレジャー感は、半端なかったです


2018


いま、年賀状を書いています

本年も宜しくお願い致します


ブルマーについて、鼻息荒く語ったまま年を越していたことに、今気づいた…