2018/07/12

ドイツ旅日記⑨ 6/12 Pfalz州 → Bayern州へ車の旅



朝から生憎の雨。
フォルクスワーゲンのGolfをレンタカーしたのだけれど、ヘルマンがまだ新しい車に慣れてない様子。
10時に出発する予定だったが、Mutterケイコさんがダニに噛まれたので、出発前に町医者に診てもらいにいく。
今年は一気に暖かくなったので、ダニ(Zecke)が今、大量発生している。草むらなどにいて、人を含めた生物に付いて吸血するのだが、刺されると痒いだけではなく、下手するとウィルス性の脳髄炎にかかることもある。夏のダニトラブルは毎年あるみたい。
日本の高速道路と違い、使用料や速度規制がないアウトバーンはすいていれば150㎞/h近くで飛ばせる。
ワイン畑のPfalz州から酪農と工業都市のBayern州へ。
車窓からの風景が、葡萄畑から、牧草地へと変わる。
4時間くらい(途中、渋滞もあったので)、天気は、途中激しく降ったり(ワイパーで追いつかなかったり)、ものすごく晴れたりと、風景も天気も雄大な国です。

Kemptenにあるクラウスの家へ行き。
天気があまり良くないので、そのままオットーボイレン修道院(Ottobeuren Abbey)へ。
 Bayern州Schwaben地方の小さな街…というか、どちらかというと村に近い感じのオットーボイレンにあるにも関わらず、観光地として有名な教会。 外側から見ると、割と普通の教会で、飾り窓などが実は”だまし絵だったりする(窓枠をいかにも彫刻で装飾しているかのようにみせたり、窓がないところに窓の絵を描いたりすること)”

正式名称は”聖アレクサンダー・聖テオドール教会”というらしい。 この修道院は8世紀に創設された。質素を信条とするヴェネディクト会であるが、今のバロック様式に変わったのは18世紀でザルツブルグ、ローマ、フォアアールベルクなどの影響を受けたドイツ・バロック様式の頂点となった。 この付属教会はバロック様式ではドイツ最大でしかも広大な修道院といい均衡を保っているそう。

……いざ、中に入ると、圧巻で息を呑む! グワァーっと押し寄せてくる感じ。

 Ottobeuren Abbey。

綺麗というか、もうただ口を開けて呆然と眺めるのみ。
天井絵も彫刻も、すごい。。。信条の”質素”からかけ離れている…
大理石などは、フェイクなものもある。
(石膏や木に色などを塗って加工して、大理石に見せている)



実をいうと、パノラマ写真を撮ったのだが
パノラマ写真をみると、あまりに加飾過多(too much)で酔うのでお蔵入り

左の塔の部分が教会部分。右側の四角く囲われているのが広大な修道院部分。
ネットから写真借用。

修道院の窓からみた、修道院中庭。

教会の前にマイバウム(Maibaum=5月の木) 。
Bayern州あたりで根強く残る風習で、町のシンボルとして、その街を象徴する職業やお店の絵などが描かれてる。3〜5年ごとに新調され、その年の5月1日がマイバウムのお祭りの日と決まっていて、その数週間前から新しい木に飾り付けしていくのだが、その間、近隣の町は、マイバウム(巨大ですが…)を盗みに来て良いことになっている。もし盗まれしまうと、奪った街に大金を払って返してもらわなければならないらしく、守るために街ぐるみで24時間体制で見張るらしい…平和だ…

ちなみに、一本の木で作られている。
そして、このオットーボイレンでは、もっとも有名な人(出身者)は、右の看板の真ん中のセバスチャン・クナイプ神父。ドイツ湯治療法の第一人者(クナイプ療法)で、今や世界的に有名なkneipp(ハーブのナチュラルなバスソルトの会社)の本当の意味での生みの親になります。


クナイプはこれ。色んな種類(香りや効用)がある。
ちなみに姉にお土産を頼まれている


クラウスたちと家に戻り、まずは地下のクラウスの趣味の部屋へ。
鉱石採取が趣味のクラウスとヘルマン、
よく二人でドイツ国内やスイスの方へ車で採取に出かけていく。
(2日前まで3日間くらい行っていた。)

完全にギャラリー&ラボ
隠れ家や秘密基地みたいで憧れる…
真剣に聞いている 笑

顕微鏡で結晶や鉱石をみるとすごい面白い、同じ世界線上に存在するとは思えない神秘なミクロの世界。


興味深く長々と説明をきいていたら、
上からアネリーゼ(今、手を怪我しているため)が夕飯の準備したいからクラウスに手伝ってと、呼びに来る

この辺のAllgäu(アルゴイ)の郷土料理シュペッツレ(Spätzle)。
卵黄、塩、小麦粉を混ぜたものをシュペッツレホーベルという器具を使い、沸騰した鍋に落としていき、形はそれぞれだが、だいたいうどんより細くて短いものを茹で上げていく。

こんな感じ

クラウスが茹でている

で、茹で上がった熱々のシュペッツレをたっぷりなチーズ(この時は三種類使っていた。アルゴイ産のベルクケーゼ・エメンタール、と…もう一つは忘れた…好みで臭いチーズを使う)を交互に積んでいき、最後にキャラメリゼした玉ねぎを上にかけて出来上がり。(その後に再度オーブンで少し加熱したりするらしいが、出来立てだったので今回はそのまま)。

お、美味しそう… käsespätzle(ケーゼシュペッツレ)。
ケーゼは、ドイツ語でチーズ

チーズの豊満な匂いに、涎が止まらず、期待に満ちた目で見ているの図
私はご飯を待つ犬のような顔をしているな…
ちなみに、アルゴイ地域というかバイエルン州は、ビールで有名。
ミュンヘンでも有名なオクトーバーフェスがある。

皿に盛り付けてもらい、いただきます!
少し臭みのあるたっぷりのチーズが溶けてトロトロと茹でたてでプリプリとした小さなニョッキみたいなシュペッツレに絡みつきと飴色玉ねぎの甘みとほんのり苦みが口に広がり…
お、おいしい…涙

結構、コッテリした料理なので、クラウスが蒸留酒と一緒だと合うよっと持ってくる。左は洋梨のリキュール、右はリンドウの根のリキュール。ちなみに、どちらもかなり強いが、リンドウの方は薬草系(甘苦い)で、たぶんフランスのリキュールのスーズなどに近いんじゃないかな。

クラウスが紹介してくれた近くのホテルへチェックイン。
築400年くらいの民宿ホテル
Landgasthof zum Bären。
http://www.zum-baeren-landgasthof.de/

部屋

アネリーゼが、今日の帰り際に女のヒトだけと小さなギフトをくれた🧡
女の人でよかった
ケンプテンの街の絵がパッケージのお菓子



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