2020/01/15

映画の中のチャーチル


なんとなくチャーチルだけピックアップ映画鑑賞


『ウィンストン・チャーチル』(2017)

画像1
目元がゲイリー・オールドマンで、あとはチャーチルだった。彼が首相に就任し、ダンケルクのダイナモ作戦までの数週間を描いている。
カレーの陥落は、本当にいたたまれなく、有名なダイナモ作戦成功の影に、孤立無援で取り残され、命を捧げた4000人がいたことをこの映画で初めて知った。命令する側、受ける側、そして、何より、カレーの現場指揮官の中尉の悲痛と絶望は計り知れない。
その時のイギリス本国の状況も、四面楚歌に近い状況だったのだが。
一つ一つが重大すぎる決断で、そのストレスたるや…想像を絶する。
私の中のチャーチルはVサインと、空襲の被害を受けた街の視察をしている姿で、ナチ関連のドキュメンタリーを見ている時によく使われていた。
この映画ってチャーチルのこれまでとこれからを知らない人でも、楽しめるのだろうか…と見ていて少し疑問に思った。チャーチルについてはもう一般常識のレベルなのだろうか。
妻のクレメンタインとの関係性が、素晴らしい。支え鼓舞し、愛情に満ち、また対等である。賢く美しい女性である。
言わずもがな、ゲイリー・オールドマンと、メイクとファッションは、素晴らしいです。

『Into the Storm』(2009)

画像2
同じく、チャーチルの映画。こちらは、チャーチルの首相就任から第一次退陣(終戦)までを描いている。
ヒトラーもチャーチルもルーズベルトも、やはり激動の時には屈指の名演説家の政治家が出てくるんだな…逆を言うと、政界に名演説家が出てこないのは、不動の時代ってことでいいのかな。ドキュメンタリーで”鷲とライオン ヒトラーvsチャーチル”(2人の生い立ち~晩年まで)というのを以前観たが、これが役に立った。

『英国王のスピーチ』(2010)

画像3
ジョージ6世が主役だから、チャーチルはほんの少しだけしか出てないが…というか、チャーチルを出す必要性があったのかちょっとよくわからないのだけど。タイムリーだったのが、ハリー王子の王位継承権辞退のニュース、この時のエドワード8世(ジョージ6世の兄)と全く同じだった…奥さんアメリカ人で、若かりし頃のナチ問題とかもしかり。王室は繰り返すのか…

『イミテーション・ゲーム』(2014)

画像4
チャーチルは名前だけ出演したのと、あと広場での戦勝会見の実録映像に出ていたかな。ヴェネディクト・カンバーバッチは、アスペルガーな天才の変わり者しか演じていないのか、たまたま私がそれしか見たことないのか…まぁ、はまり役。ナチスの優生思想や差別を嫌悪しながらも、戦後もそこを正すことができない国々、闘ってきた理由は思想ではなく領土であったんだなと、悲しくなる。
“エニグマlと聞くと、自動的に”Return to innocence”が頭に流れてしまう。

『人生はシネマティック』(2016)

ダウンロード
原題の”Their Finest(Their Finest Hour and a Half) ”は、シェイクスピアの”ヘンリー5世”からチャーチルが引用して、ダンケルク後の演説の中に使用。"This was their finest hour. 人生最良の時”
これは映画館で見たので、その時の感想→ “人生の1時間半を捧げる